7/18/2009

ハリウッド俳優Dannyのミュージックビデオ撮影に参加


先週の日曜日、滞在先のスペインからニューヨークに戻ると突然、ハリウッド映画に70本出演している俳優であり歌手でもあるDanny Aielloのミュージックビデオ撮影で着物スタイリストとコーディネートをしてほしいとの依頼が入ってきました。Danny Aielloと言えば、私の大好きな映画「Dinner Rush」に出演している素晴らしい名脇役のハリウッド大物俳優。ゴッドファーザー2、レオンなど数々の名作にも出演しています。
Dannyの新曲CDのプロモーション(ミュージック)ビデオで、私が担当する場面は、Dannyが歌う後ろから女優さん2人が着物を着て登場すると言う一場面での着物スタイリングでした。
そして、撮影日まで時間もなく、依頼受けてから4日後には撮影でした。
詳細打ち合わせの時に、トラディショナルな感じでなく、かなりモダンな着物の着方で、「タンゴ調に」と言っていると思ったら「フェデリコ・フェリーニ風に」などなど、ご依頼してくれた方も、イメージが固定していませんでした。バックダンスには、タンゴを踊っている人もいるとか・・・。撮影現場に行ってから、「即興で考えるしかないな」って思い、撮影当日それなりの数の着物と帯を持っていきました。
撮影は、Staten Islandと言うところでありました。マンハッタンから車で2時間、3時には出発して、夕方の5時には現場入りしました。撮影スケジュールは翌朝の5時まででした。なんとも凄い時間帯の撮影。撮影現場の家に到着すると、門をくぐると、敷地内には建物が3棟あり、庭には数々の西洋チックな銅像がならび、大きな噴水!海に面していて、家の窓から見る景色は海の水をすくえるような感じでした。豪邸でなくて宮殿!?と言った感じ。
地下室には、音響施設もあり(レコーディングも出来るそうです)、映画の撮影でもこの家はよく使われているそうです。その家のオーナーさんが、私が着物スタイリストと自己紹介すると、日本人の有名な俳優からいただいたと言う素晴らしい着物を見せてくださいました。
そして、Danny、ご本人登場!!!なんと、ご依頼してくれた方から着物スタイリストとして紹介され、Dannyと握手。とってもサービス精神旺盛で、撮影現場にいるカメラマンに着物を着た女優さんとご一緒に写真撮影をしようとしたので、カメラに自分がうつらないように後ろに下がったら、「君も一緒に入りなさい」と言って、一緒に写真撮影。Dannyと自分が並んで写真に写っているなんて夢のようだな・・・。
今回の撮影は、Dannyのお人柄が出ているのか、数々のハリウッド映画をプロデュースしている大物プロデューサーなどがご協力していました。そして、メイクやヘアセットをしているスタッフはなんと美容学校の生徒さんたち。若い人たちにも沢山のチャンスをあげようとしている姿に感動しました。
ただ、少々生意気なのかもしれませんが、撮影現場にはメイクやヘアセットする人たちがいるのは分かっていたのですが、着物に合うヘアやメイクは違うので、とても信頼しているNYでヘアアーティストとして活躍しているシンノスケさんにお願いして、撮影をご一緒していただきました。今回、シンノスケさんが突然な話を快く引き受けてくれてとてもうれしかったです。

そして、出来上がった作品はこちらです。
一度ヘアスタイリングしたのですが、シンノスケさんと話し合って、シャワーキャップみたいにというか「クルクルして欲しい」と私が少々希望を言ったら、シンノスケさんが「映画の”そうせいじ”みたいに!」と了解してくれて、作り直してくれました。こうしたアレンジしている時ってとても楽しい!
着物を着たまま少し踊るとのことで、帯がゆらめくように、Movieに映えるよう帯は結びました。写真で見ると少々平凡ですが、きっと、動きが入ると面白い出来上がりになるかなと思いつつ・・・。

しかし・・・、なんと、私の担当する場面の撮影までに行き届かなかったというハプニングが起こりました。ご依頼してくれた方が、撮影スケジュール(タイムテーブル)の確認が少しおろそかになっていて、ボランティアで参加してくれた着物を着て出演する予定の女優さんの一人が、早朝5時には、ご家庭や仕事の都合で撮影現場を出ないといけないとのことでした。
ご依頼主もボランティアで参加している女優さんに告げていた時間を超える撮影時間になってしまったことに、これ以上迷惑をかけられないとのことで、着物の場面の撮影が中止となりました。「こんなことってあるんだなー」と、ショックと言うより、呆然としてしまい・・・
撮影現場で私が魂抜けはてたように呆然としていたら、Dannyが後ろから来て、私の腕をつかんで「Sorry」と言ってくれました。Dannyが謝ることではないのにーーー!Danny、あやまらないで!!!と思いました。
Dannyは、とてもとても優しくて、人への思いやりに溢れていて、70本も映画に出演しているってこういうことなのだと胸がいっぱいになりました。
スタッフも良い方たちばかりでした。
お互いの少しの確認不足から起こってしまったこと。仕方がないこと。

撮影現場を出るときに、家のオーナーさんが「Sorry」と言うので、クビをふって、「仕方がないことですよ。とても残念だけど、素晴らしい経験をさせてくれて感謝の気持ちでいっぱいです」と、言うと、オーナーさんがプロデューサーさんやいろんな人に私のことを紹介してくれて名刺を配る機会をくれました。お互いに「Sorry」でなくて、「Thank you」と言って強く握手しました。

家に着いたのは、朝の7時でした。10時には着付け教室に生徒さんが来るので、少しだけ仮眠しました。 ショックが抜けないかもと思いつつ、起きたときに、なぜか、Dannyの撮影現場にいることが出来る機会に恵まれただけでも、心から感謝したい気持ちでいっぱいになっていました。

8月に、Dannyのライブがニューヨークであるので見に行こうと思いました。その時は、着物を着ていこう!
I love Danny!!!
*この写真は、メーキングしているところです。メイクをしているのが、シンノスケさん、出演予定だった女優さんの後ろでスタイリングしているのが私です。

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