9/12/2009

簪 かんざし


こちらは、京都の金竹堂の簪(かんざし)です。
ニューヨークに届いた本物の舞妓さん用の簪です。
箱を開けたときにあまりの美しさに感動しました。その瞬間を写真におさめました。
「つまみ簪」と言って、布を小さくカットしたものが幾重にも重なり花を表現します。こちらの布は、絹の羽二重で出来ています。羽二重と言えば、着物の裏地としては最高級です。多くは花をモチーフにしているので、花簪とも言うそうです。

舞妓さんが付ける花簪は月ごとに決まっています。舞妓さんになって一年未満は花の一つ一つが小さく、簪の下に垂れ下がる「ぶら」が付いていますが、二年目以降はぶらが取れて、年長になる程花が大振りのものになっていくそうです。
こちらの簪は、小菊で、花の一つ一つが小さいので、舞妓さんになって一年未満の方が10月につける簪なのだなってことが分かります。

舞妓さんの着姿の完成された姿には、簪一つとっても、季節や、芸を磨いた年数などがそっと意味をもって、美しく表現されているのだなって思いました。

着付け教室の生徒さんたちにも見せました。アメリカ人の生徒さんは、その美しさに「ウワー」と歓声をあげていました。

アメリカ人の着物好きの人たちの間で人気のある、講談社インターナショナルから出版されている「A Geisha’s Journey」と言う本があります。この本の主役の芸妓の小桃さんは、はじめ舞妓を6年ほどやったら、やめるつもりだったそうです。そして、舞妓での自分の経験を通し、日本文化を海外に伝えられたらと思ったのだそうです。でも、日本文化を伝えるには芸妓になってからでも伝えることが出来るのではないのかと思うようになり、一本の道を究めることで伝えていくことにしたそうです。

一本の道を究めようとした人と、一本の道を究めてきた職人さんたちが織りなす世界は、強く美しさを感じます。
そして、一つの道を究めることは、大変な努力がいることを最近痛感いたします。

そんな織りなす世界を、着物を通して、伝えて行けたらと思いましたが、私の着付け教室に通ってくださっているアメリカ人の生徒さんたちに、まだまだ英語力がなく、一つのことを伝えるにも悪戦苦闘です。一年もアメリカに住んでいれば、自然と英語が身につくと思っていましたが、それはとんでもない話です。勉強しないと身につかないものなのですね。仕事の合間に時間を作って本格的に英語の勉強をはじめました。通っている学校のクラスメートには、日本人は誰もいなくて、ロシア人の方とご一緒しています。ロシアから来ている人は、英語の勉強のためにニューヨークに来ているのでとても真剣です。
自分の伝えたいことが伝えることが出来ない以前に、自己紹介さえ十分に表現ができず通じない場面に多々出会います・・・こうした学校に通うことで、とても最近、「初心」を意識させられます。そして、初心がとても大切なことにも気がつきます。

英語の習得一つにしても、何事においても「真剣」である世界は、素敵だと思いました。

簪を見ながら、
私も、今の仕事を通し、アメリカで一つでも「伝える、伝わる」ことが出来るようになりたいです。

1 件のコメント:

  1. 時々ブログ拝見させていただいています。
    私の中で「つまみ細工」はマイブームなので、今回のお写真楽しく、溜息つきながら見せていただきました。

    着物もいいですが、和もの小物もいいですよね。また素敵なものを紹介してくださいね♪

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