10/19/2009

人気作家Liza Dalbyとのランチ


テキスタイルミュージーアムでのシンポジウム“From Kimono to Couture”参加二日目、ライザ ダルビー Liza Dalbyとランチをご一緒する約束をしていました。
彼女は、今回のシンポジウムのプレゼンテーターで、主賓でもありました。そんな彼女とまさかランチをご一緒できるなんて、ランチをする席に着くまで疑ってしまうほどでした。

Liza Dalbyは、「芸者」のことを題材にした本を書き、最近、紫式部について書いた本が、日本でも高く評価されました。今回、”Hidden Buddhas”を出版したばかりです。
写真の本は、アメリカ人の着物好きの人なら必ずと言っていいほど持っている本です。彼女は日本文化の研究者でもあります。幼い頃から日本の文化に興味を持ち、彼女自身が佐賀に暮らし、京都で芸妓の修行をした経験があり、お話をすると驚くほど、「和の心ってこういうものなのかもしれない」と逆に私が凄く考えさせられます。
ランチの席に着くまで、今回のメインプレゼンテーターということもあって、いろんな人に声をかけられていて、二人で食事なんて無理なのかなって思いましたが、Liza自身が私のために作った時間だと言ってくれて、実現しました。
このシンポジウムに参加する前に、Lizaから「あなたのwebページが大好き」とメールでメッセージをいただいていました。ワシントンDCに向かう時から、Lizaに実際にお目にかかれるだけでもと、ワクワクしていました。

ランチでは、日本舞踊や能の話、そして、彼女が今課題としている「粋」について、アメリカ人にどのように伝えるかということで、話が盛り上がりました。
そして、彼女がとっても関心を示してくれたのが「能」の話でした。
私は以前、能を習ったことがあるのですが、能の先生が「観客に不親切な舞台」と面白いことを言っていました。見る側の観客の想像力を引き出すので、通常の舞台芸術のように一つの表現を分りやすく形にしてしまうより、形にしないことで各々の観客の想像力と感じ方に委ねるところを持っているのが、能舞台だと、そんな鑑賞の仕方を教えていただいたことがあります。そして、能シテ方(舞う主人公)は、舞台上で静止しているように見える時があるのですが、例えて言うのであれば、駒が高速回転しているような状態で、高速回転している時に駒が静止しているように見える瞬間に似て、実は、全身全霊で内なるところから高速回転しているようなテンションを秘めて能を「舞」のだそうです。舞う、そのテンションと観客が共鳴できる瞬間に、無限大の想像の世界は観客の心に各々の形で宿るのかもしれなくて・・・
こんな話をLizaにしたら、彼女が「私が、モヤモヤして言いたかったこと、あー、そう言うことだった。素晴らしい言葉ですね」と言ってくれました。 そして、彼女が最も好きな言葉を教えてくれました。世阿弥の「秘すれば花なり、秘せずば花なるべからず」
昔からの知り合いのように、Lizaととても共感・共鳴できることが多くて、でも、着物の縞の話では、お互いの解釈が違ったので、Lizaの視点で、もう少し縞模様について調べて見ようと思いました。話が尽きなくて・・・
いつの間にかランチタイムの1時間がアッと言う間に過ぎてしまっていました。
「ニューヨークに行くときは、着付け教室を見に行くわっ」とLizaが言ってくれました。
“えええー、本当に!?” と思いましたが、そう思えたことも、今の瞬間でさえ本当になっているもので、本当に起こる日が来るかもしれないですね。
「約束ですよ」とお話をして、次のセクションがはじまるので、cafeでお別れしました。

写真は、Lizaとご一緒にランチのあとにコーヒーを買っているところです。

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