12/25/2009

大島紬の美4.大島紬は二度織られる

今回の大島紬についてのブログは4作目になります。それでも語りきれないほどです。

写真の大島紬は私が持っている着物です。クリスマスプレゼントでいただいたものでした。
九マルキ、泥染め、カタス式で織られたT字の絣が見られます。とても素敵な大島紬です。

ここでは、大島紬が反物へと仕上がっていく過程をご紹介できればと思います。

大島紬の特徴は世界でも稀にみる精緻な絣(かすり)です。現在の大島紬は厳密には大島「紬」ではなく、大島「絣」といってもいいほどです。

絣が作られていくには、布地に織り上げたあとにできる文様を想定し、絹糸一本一本のその白く染め残される部分を他の糸を巻きつけて手で括(くく)り、括った糸を解きほぐし、想定していた文様に合わせて縦横に配して織り上げていました。全て手作業、気が遠くなるほど大変です。

しかし、明治時代後半以降、日本中で人気沸騰した大島紬の絣を手括りだけで続けるのは無理がありました。また手括りでは細かい絣を文様のズレなく作るのは不可能でした。
そこで、明治40年以降、織機を使うことによって2度織られることで精緻な絣が可能となりました。

【一度目】
絹布を絣文様に染める為に、「締機(しめばた)」という巨大な織機を使い図柄に合わせて絹布の防染部分を木綿糸で織締めし、絣筵(かすりむしろ)を作製します。
それを泥染め、草木染め等した後で木綿糸を取り去り、
一旦作製した筵を全て解きほどき、絹糸に戻して、また染める
この工程を繰り返します。

【二度目】
縦・横の絹糸が図柄通りに染め上がったら、注意深く手織り機で図柄に合わせて反物を織り上げていくのです。

こうして大島紬は二度織られるのです。「締機」による絣作製の技法は時代を経てどんどん向上し、細かく鮮明な文様織りだけで作製することが可能になりました。
大島紬の工程は30以上にも分かれていますが、全てが分業制で、専業の職人がリレーのように1つの完成品に関わっていきます。「締機」での作業はとても力のいる作業で、強く織り込まないと染色の際に染料が締め織りした中まで浸透して、絣が不明瞭になってしまいます。一度目の締機を使う作業は、男性の仕事で、二度目の手織り機で図面に合わせて織っていくのは女性の仕事だったそうです。

大島紬は美しいというより、底から溢れてくるようなとても強さを感じました。強さは美しさとなって、心に刻まれていくようでもあって。

今、合わせる帯に迷っています。

とりあえず、博多帯で合わせてみました。
何かに書いてあったけど、本当に相性が良いのですね。



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