2/18/2011

NYファッションウィークでのスーザンとのコラボ

NYファッションウィークの7日目の2/16に、アメリカのデザイナーであるスーザン・チャンチオロと私のコラボでのステージがありました。
ポスターでの告知は、スペシャルコラボレーションとして私の名前が載っていました。ポスターに名前が載ることは事前でお知らせがなかったので、嬉しさとともに驚きでした。

本日、スーザン(Susan Cianciolo) と私がコラボしたステージの写真が VOGUE Italia のwebサイトにもUPされています。

スーザンは日本の京都西陣「ひなや」さんのファブリックを使って、洋装にデザインしています。昨年の11月には京都に滞在していたそうです。
日本の生地から洋服をデザインし、さらに日本の世界観を表現したかったスーザンは、今回のNYファッションウィークでのショーで、私のことをスタイリストとして抜擢してくださいました。

ファッションショーの4日前にスーザンから突然連絡が入り、「ショーで着物が登場すると言うアイデアが浮かんだ」と言うことで、モデル2名とスーザン自身が着用する着物の合計三着を用意してほしいと言われました。
翌日スーザンのスタジオでミーティングを予定していたので、スーザンがイメージするカラーと、今回のテーマである「空」に関連する柄の入っている着物を選び、スーザンに写真を見せると、「グレート、グレート、Hiroに任せる」と言われ即決でした。

なので、ファッションショーの一番始めに登場するモデルさんが着用している紅藤色(ピンク)の着物は、実は私の着物です。まさかのNYファッションウィークのステージに自分の着物が登場するとは予測出来なかったです。

この着物は、東京の根津にある呉服屋さん「たこや」にお願いして、染めからオーダーした着物でした。染める前の白生地の時から地紋が豪華で気に入っていました。写真ではピンク色の印象ですが、他のピンクの色と重ねて比べてみると「藤色」の範囲に入る色合いなのです。八掛けを地味な色に変えれば、少々ご年配になっても愛用出来る落ち着いた色合いです。
白生地の時から地紋や染めの色など一から自分でオーダーした着物なだけに、NYファッションに登場するなんて自分が育てたものを見ているようで感動しました。帯や帯揚げの組み合わせはスーザンの「空」のイメージを崩さないようにパステルカラーで統一しました。

写真はスーザンとバックステージでの話合い中です。赤いワンピースを着ているのがスーザンです。まさにバックステージは戦場のようでした。
その前段階から少し混乱はありました。
ファッションショー3日前の打ち合わせの段階で、スーザンがデザインした洋服にも帯を結んで欲しいと言われたのですが、スーザンが出してきた物はストールのような長さのない普通の生地でした。「これでは帯のように結べない」と話すと、「これ使えるかな?」とスーザンが、仕立てる前の帯のような生地を8本ちかく出してきました。スーザンから「この中から、洋服に合わせる帯結びをする生地のセレクトはHiroに任せる」と言われ、デザインが変わったりしないのかな?と少々呆然、彼女の発想は奇抜で何を言い出すのか予測できないので、当日の現場入りの時間を早めて対応することにしました。
当日の現場入りする直前にも「子供にも着物を着せてみようかな」と言い出し、私がはじめて「それは難しいと思う」と否定的なことを言ったら、あっさり諦めてくれました。驚きの連続でしたが、ショーの寸前の寸前までアイデアが溢れ出るスーザンの姿を目の当たりにして「この人は本当に芸術の域に達する服をデザイン出来る人なのだな」って思いました。

着物の着付け3名と、スーザンがデザインした洋服5着にスタイリングと帯結び5名をしました。合計8着のスタイリングです。
6時に現場入りしましたが、9時のステージが始まっても、実は、バックステージでスーザンに着物を着せていました。
スーザンが着用している橙色の着物や帯をセレクトするとき、彼女のイメージする「空」の中に、橙色が含まれていませんでした。横山大観の図鑑をスーザンのスタジオに持っていき「日本の空って、こうした色合いもあると思う」とスーザンに見せたら感動してくれて「アメージン(素晴らしい)!」と言ってくれました。

洋服への帯結びですが、スーザンの服には一つ一つにテーマやストーリーがあります。それを丁寧にスーザンは私に説明してくれました。そしてスーザンのイメージに合うように帯をセレクトして結びも即興で考えました。写真のように、ユカに着くようにして、帯を引きずるスタイルを作ったりもしました。彼女の言う「大地からの恵み」から、私は黄金の稲を思い浮かべました。2つの帯と布を組み合わせました。
片言の日本語で私のスタイリングをスーザンが「すごいね」と言ってくれたのが印象的でした。

以下の写真は、5点の洋服をスタイリングと帯結びした作品です。


3ヶ月前、スーザンから私に直接連絡が入り、そして、お会いして、スーザンから「インスピレーションをあなたから得たい」と言っていただきました。その後、コラボすることになりましたが、今回のコラボを通してスーザンから私は沢山の素晴らしいインスピレーションを逆にいただくことが多かったように思います。


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