5/31/2012

セレブリティーからの仕事

昨年のお話しになりますが、
MARINA SCHIANO(マリナ スキアーヌ)さんから、自身のクリスマスカードを作る撮影の時に、着物を着て撮影をしたいとのことで、仕事のご依頼がありました。

このマリナさん、お会いした時には私自身彼女のことをあまり分かっていませんでしたが、1971年からYves Saint Lrurant(イヴ・サンローラン) とともに仕事をし、トップモデルとして活躍し、後にイヴ・サンローランのアメリカ副社長になります。こちらのwebサイトがマリナさんの後ろ姿です。
http://24.media.tumblr.com/tumblr_m24cnotVm51qbv83so1_500.jpg
マリナさんは、Andy Warhol(アンディ ウォーホル)の作品のモデルとしても有名です。こちらのwebサイトにアンディ ウォーホルがマリナさんをモデルとした作品が載っています。
http://www.christies.com/lotfinder/LargeImage.aspx?image=/lotfinderimages/d50259/d5025914x.jpg
またWoody Allen(ウッディー アレン)の映画「Stardust Memories」にも出演しています。
ファッション業界に広い交友関係を持ち、かなりのセレブリティーです。

この仕事のご依頼は化粧品会社NARSの創業者であるFrancois Nars(フランソワ ナーズ)さんのマネージャーさんから連絡がありました。ナーズさんが撮影をする仕事とあって、とても嬉しく光栄な仕事だと思いました。

ナーズさんに会えるだけでもワクワクしていましたが、そのモデルとなる人がどういう人なのか事前情報をいただけなかったので、普通のモデルさんが撮影スタジオにいるのかなって思ったら、もの凄い迫力のオーラがある素敵な淑女が既にスタジオでお化粧をはじめておりました。

その日、私は大事なナーズさんからの仕事であるにもかかわらず、このお話しが来る前に別の仕事が入っていたため、午後1時30分までしか時間を作れなかったので、私の予定に合わせて集合時間を朝の9時に撮影の準備がはじめられるようにセッティングしてくれていました。
そして、スタジオ内に既にいたマリナさんにご挨拶すると、私の肩を両手でギュッと掴み、開口一発「午後3時までいなさい」と言ったのです。とんでもない迫力についついコクンと頷いてしまいそうでしたが、「結婚式での着付けの仕事が入っていて、グランドセントラル(日本で言う東京駅みたいなところ)を2時に発車する電車に乗らないと間に合わないんです」と、驚きのあまりかなり素直に答えてしまいました。「私の車を出してもいいのよ」と言うので、「ニューヨークの郊外に行くため、電車も車もこのスタジオを出る時間は変わらない」と、これまたかなり素直に答えてしまっていました。

この迫力ある淑女が誰であるか分からなくても、個人の撮影で、フランソワ ナーズさんに撮影させてしまうし、スタジオが「Pier 59」(ピア59はニューヨークの撮影スタジオ)このスタジオは、大手企業広告のVerizonの撮影の時のスタジオで(私はVerizonの広告で着物スタイリストをしました)、個人のお客様の撮影で使えるようなところではないことは知っていたので、ただならぬ人なのだと分かりましたが、自分が出来ることと出来ないことはハッキリ伝えないとと思って、正直に話していました。

『この小娘、この人が誰だか分かっているのっ』て雰囲気がスタジオ内にはありましたが、なぜかこのマリナさんは私のことをお会いする前からかなり信頼してくれていたみたいで、私がマリナさんの着付けをしている時にスタッフが話をしていると、「黙りなさい。ヒロが着付けをするのに集中させてあげなさい」と言ってくれたり、「ヒロ、あなたがいないとこの撮影は成り立たないのよ。分かっている」って、私が着付けをしている最中も言っていました。私はどのように反応していいのか分からなかったのですが、時間内に終わらせることを約束しました。

少々遅くにフランソワ ナーズさんが登場です。
ナーズさんがイメージしていた撮影したいスタイルを、参考資料となる本などを見せていただき、ナーズさんと打ち合わせをしました。日本の伝統的なお化粧の色合いについて参考までにと思って、私が歌舞伎のメイクを例にあげて話をすると、とても興味深く聞いてくれました。

なんとか私が担当する撮影部分を1時30分までに終え、次の仕事へと行くことが出来ました。
マリナさんにお礼を言うと、両手で私の手をギュッと握手をしてくれて、私の手をポンポンと叩いてくれた姿がとても印象的でした。

このマリナさんのクリスマスカードには、ナーズのプロジェクトとしてタイトル名があります。そして、着物スタイリストとしてクレジットをいただき、昨年のクリスマス以降に写真を私のポートフォリオに載せることも許可してくださいました。

今頃になりますが、私のポートフォリオを更新したので、マリナさんの写真を載せさせていただきました。
こちらが、私の更新したポートフォリオです。
http://www.kimonohiro.com/fashion.html
それにしてもニューヨークには、想像を越えるセレブリティーがいるものですね。

この写真は、カメラ前でかまえるフランソワ ナーズさん、マリナさんの後ろ姿、着物を直している私です。


5/18/2012

メジャーリーグベースボールからの仕事

MLB(メジャーリーグベースボール)から、3月にお仕事のご依頼がありました。
オープン戦が日本で開かれるとのことで、その中継をNYにあるMLBファンケーブの中で開かれるレセプションで、20万人のファンから選ばれた9名に着物を着せてほしいと言うユニークな仕事でした。
日本の夜7時の開幕時間に合わせて着物を着せなくてはいけないので、時差の関係で、こちらニューヨークでは、朝の6時までに仕事を完了していないといけませんでした。
朝4時起きで、5時には、MLBのレセプション会場入りいたしました。
レセプション会場内には、テレビが数台重なり巨大スクリーンのようになっていて、内装はバットやボールが壁にならんでいました。野球好きでなくてもワクワクするようなつくりの室内です。

野球のことは何も知らなかったのですが、中継の画面にICHIROがうつっていて、ちょっと嬉しくなったりしました。メジャーリーグの開幕戦を日本で行うなんて日本の野球ファンの人たちも楽しみにしていたのではないでしょうか。

女性2名と男性7名の20万人のファンから選ばれた9名の方たちは、野球の広告塔としても活躍している様子です。
会場には、MLBの関係者が沢山来ていました。

この仕事が終わったあとに、MLBの野球ファンの集いのwebページに、私がうつっている写真もUPされていました。そのwebサイトはこちらです。もしかして、既に写真が変わっているかもしれません。
http://mlb.mlb.com/fancave/index.jsp?content=photos&content_id=28985056#fbid=iUf0pkhDSAh
その写真を見て、着物を着た9名の人たちが、とても喜んで着物を着てたのを思い出しました。

野球のオープン戦が開かれてから、もうすぐ2ヵ月が過ぎようとしています。ダルビッシュ有の活躍は素晴らしいです。そして、NYヤンキースの黒田投手もとても安定して好投を続けています。いつの間にか、この仕事をして以来、野球を観戦するようになりました。

MLBのディレクターのジャクリーヌさんから、仕事のあとに「Thank you!」の手紙が届きました。メジャーリーグは華やかな世界で、普段の私の生活には全く接点がなく、そして遠い存在のような世界でしたが、写真をUPしてくれたり、手紙をくれたり・・・胸がジーンとしました。いつも思うことですが、仕事を通し着物を通し、人と人の心が温かくつながっていくように思います。

5/10/2012

資生堂140周年記念で着物スタイリスト


資生堂140周年記念イベントが5月9日にありました。私は、資生堂アメリカからご依頼をいただき、イベント演出上必要な4人のモデルについて、着物スタイリストとディレクションを担当しました。
着物は弊社コレクションで、帯と帯揚げと八掛のストールはHINAYA KYOTOです。見える形とした八掛はHINAYA KYOTOの生地に、パリのテキスタイルデザイナーがペイントしたものを使わせていただきました。そしてビーズ帯締めは、maco beadsです。
ヘアは、Takeo Suzukiさん、メイクはいつも仕事をご一緒にさせていただいているAi Yokomizoさんにお願いしました。そして資生堂のメイクアップチームも参加してくれました。
写真のような出来映えです。ご依頼の資生堂アメリカからは「モダン」と言うスタイリングへの要望でした。それを可能にしたのは、ヒナヤさんやマコさんの素晴らしいものと合わせられたからだと思います。「とてもゴージャスで良い」とお褒めをいただきました。

着物は銘仙。経緯絣でステンド硝子とバラ園です
イベントでは、4人のモデルさんがそれぞれにSOHO(ニューヨークのダウンタウンでソーホーと言うエリア)で、街頭に立つと言うことでした。
イベント会場もSOHOです。会場は朝の10時〜夜の8時まで開いています。その間ずっとモデルさんは外に立っていました。時折小雨が降っていたので、番傘を用意しました。番傘が着物を引き立てているようでした。

驚いたことに、モデルさんを見かけ写真をとった人が、次々フェースブックやツイッターで写真をUPしていました。もし会場にこられなくても、これだけでも資生堂の宣伝効果があると思いました。
ニューヨークの街の風景を撮り続けているフェイスブックページを持っている人気のある「Humans of New Yorkさん」(その人のページの登録会員数は約10万人、少し有名な方みたいです)たまたまその人が、今回私がスタイリングした着物のモデルさんを街で見かけ、フェースブックに写真をアップしたら、僅かな時間で2000人以上の人たちが「lile(いいね)」ボタンを押していました。
こちらがHumans of New Yorkさんのページです。
http://www.facebook.com/photo.php?fbid=309468639127243&set=a.102107073196735.4429.102099916530784&type=1&theater

その電波力の凄さに、フェースブックやツイッターの報道力に驚きました。
街頭に立たせるモデルさんの質も高く、その力の入れように、会場と言う枠を越えてイベントを形にする企画力を発揮したのだと思いました。そのような中に、自分がスタイリングしたものが皆様にインパクトとして与える一つの作品となって行くことはとても嬉しかったです。