3/02/2015

諦めること、そして選択していくこと

一昨年、陸上競技選手だった為末さんが書いた本「諦める力」を読み、この本に出会って良かったと思える一冊でした。
「諦める」と言うと、挫折感、負け感がある響きですが、この本に書いてる内容はそうした挫折感や勝ち負けとは違い、自分を知り、状況を判断して、現実を受け入れ、諦める力を養うことによって、人生をより良くするための選択する道が見えてくるのではないのかと言うことでした。(個人的にそのように読み取れました。)

3年ほど前、振り返ると”選択”と言う日々だったと思いました。そして選択したことの責任が重いと感じることがありました。
写真は、ある化粧品会社の140周年記念イベントで着物での演出すべてを任された時の仕事での場面です。双子出産予定日の1ヶ月前でした。その上、切迫早産と診断され危機的状態を脱したばかりの時でした。(話の流れとは関係ありませんが、この妊婦さん用の服のデザインが巨大なお腹を強調しなくて良い服でした。)

この仕事が来た時に、切迫早産の危機を脱したばかりの時だったので、主治医に「仕事をしていいですか?」と聞くと、「過激な肉体労働でなければOK。あなたが決めること」と言われました。あまりにアッサリしていて、仕事を諦めるのもなにも、逆に仕事を断る理由がなくなってしまった気分でした。日本の双子妊婦さんのブログを読むと切迫早産と診断された時点から管理入院していると書いている人を見かけていただけに、「私の主治医ったら、、、(浮かぶ言葉無し)」でした。でも、この主治医は、双子専門のお医者さんで、評判では無愛想だけど見逃しがない名医として有名でした。切迫早産についての情報に振り回されるより、個人差もあるので私を実際に診てくれている主治医の言うことを信じるしかなかったのですが、次々押し寄せてくる心配の気持ちの中で、自分が”選択”したことの責任の重さを痛感いたしました。
いろんな人が当日仕事を手伝ってくれて、荷物を持ってくれたり、着付けが終わったら「後は任せて!」と、私に一度家に帰り安静にする時間まで作ってくれました(イベント会場がニューヨークのダウンタウンで家まで車で15分ほどのところでした)。私が現場にいない間、着崩れたらお直しをしてくれた私の着付け教室の生徒さんたちがいてくれました。本当に忘れられないことで、今思い出しても胸がいっぱいになります。心から感謝しています。3月の着物ファッションショーの準備で過去の写真を振り返って見ていたら、この写真が出て来て、少し目が潤みました。

当時、子どもが無事に産まれたら、ベビーシッターさんに預けたりして少しは自由に仕事が出来ると思っていましたが、いえいえ、妊娠中より双子育児は想像以上に大変でした。「ベビーシッターに預ける」「託児所に預ける」決して簡単なことではありませんでした。
言語発達の遅れなどの問題も起り、言語療法を受けなくてはいけなかったり、仕事も次々入って来て、いくつか諦めないといけない仕事も出てきました。
子どもとは3歳までは一緒に過ごそうと思いましたが、今月予定されている着物ファッションショーの準備が思うに出来なくて、また現在もう一つ大きな仕事を抱えていて
「もう、プリスクールに入れた方が私と子どもにとってお互いに良いのではないのか」と思いはじめていたところ、本日、公園から帰ってくると、「抱っこして」と甘えてきました。
胸がキューン!!もう抱きしめてあげたら涙が込み上げてきました。泣かなかったけど。
完璧なママではありませんが、子どもが甘えたい時に側にいてあげる、そんなことしかしてあげれないけど、、、あと1、2年もすれば嫌でも幼稚園に通わせないといけなくなるのだから、あと少し頑張ろう!って、諦める力とは何も関係ない結論の本日のブログになってしまいました。
3年前の写真を見ながら、「諦める力」と同じに「選択の力」って大切だなって思いました。

この「諦める力」の本に、私の心にズッシリ来た言葉がありました。
「自分が自分にした約束だけは守れ」みたいな言葉(ちゃんと抜粋していないので、そんな言葉があったなあって言う感じに書いています)
人はちょっとしたさじ加減の違いで脆く崩れていってしまうこと、が書かれていました。これは奥深い言葉でした。
この写真は上記のイベントでメイクを担当してくれたメイクアーティストのアイさんにオホホ笑いしておしゃべりしているところです。
どうみても、切迫早産で危機的状態を脱したばかりだとは見えない様子の私。主治医は噂通り名医だったのかな!?

2 件のコメント:

  1. Hiroさん、こんにちは。
    うまく言葉にはできませんが、とても胸に響く記事でした。
    お腹の子ども達のことはもちろん大切だし、お仕事も責任ある大事なものですよね。簡単にどちらか1つを選ぶことができないからこそ、その2つの間で気持ちが揺れ動いていたんだろうなぁと感じました。
    異国で日本の伝統文化を伝えること、大変なことも多いかと思いますがとても素晴らしいお仕事ですね。周りの方のフォローがあったのも、日頃のHiroさんのお人柄あってこそだと思います。
    お腹の大きなHiroさんがお仕事されている写真、わたしも拝見することができて本当によかった(*^_^*)こんなにがんばっている人がいるんだ!と同じ女性としてなんだかすごく力をいただきました。ありがとうございます♪

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    1. Saoさん、コメントありがとうございます!
      本当に簡単ではないことですね。アメリカのお医者さんの「あなたが決めること」との一言が痛烈でした。お恥ずかしいことですが、ドクターストップがかかったら仕事が断れると心の片隅でどこかで願っていたのかもしれません。だって、だって、双子妊婦になって、見た目どろこではない、四六時中胸が圧迫されて息も絶え絶え苦しくて、辛くて、そんな気持ちになってしまうの、Saoさん分かってくれますよね、涙。
      もう頑張るしかない、やらざるを得ない的な気持ちでした。手伝ってくれた皆様のお気持ちが本当に嬉しかったです!こうしてsaoさんに共感いただいて、このことをブログに立ち上げてよかったと思います。
      saoさんのブログ毎回楽しく読ませていただいています。4人もお子様がいて、saoさんの頑張りに比べたら、私なんてヘタレです。

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